Lime's Blog

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カイロ・レンが部下の仕事場に潜入したら/サタデー・ナイト・ライブ

ざっくりあらすじ

ざっくり説明するとカイロ・レンが変装してスター・デストロイヤーH17セクションに潜入し、部下と一緒に仕事をして彼らの実態を探るという趣旨のお話である。

カイロ・レンは場の空気を読めない人なのであちこちで失態を繰り返し、笑われてしまうという大変情けないお話になっている。

アダム・ドライバーは終始笑わずに仏頂面で淡々とセリフをこなしていくだけでかなりの笑いを獲得している。

それが役柄の特異性も手伝って、おいしいバラエティーコントに仕上がっている。

私は楽しんでいたがあまり笑えなかった。

というのも、「オッケー、ブーマー」という聞き慣れない言葉のせいだ。

よくわからなかったので、調べてみた。

オッケー、ブーマー

第2次世界大戦後、アメリカで爆発的に人口が増えた世代のことを「ベビーブーマー」といい、公民権運動やフェミニズム運動などの変化をもたらしたが現在は約56歳〜76歳になり、若い世代から軽蔑されるようになってきた。

彼らが現役時代に軽視した環境問題と国債が、後生の負担になり、苛立ちの対象になっている。

若い世代というのはミレニアル世代(約24~39歳)ジェネレーションZ(約7~22歳)のこと。

これら若者が年長の「ベビーブーマー」世代を、スマホやパソコンなどの電子機器をうまく使えないなどからバカにしてからかう意味の言葉である。(一部、朝日新聞GLOBE+参照)

日本も世代の様子がほぼ同じようである。コロナワクチン接種をネットで予約する時、ネットの使い方がよくわからない高齢者のためにその子供や孫の世代が手伝ったという話をよく聞く。

日本では年長者をあからさまにバカにする言葉はないようだが、「オッケー、ブーマー」は「はいはい、わかったよ、おじいちゃん&おばあちゃん」といういうようなニュアンスだろうと思う。

若者が年寄りをバカにして言う「オッケー、ブーマー」をカイロ・レンがスター・デストロイヤーH17セクションの部下たちにこの言葉を使用しているので使い方がまるでトンチンカンということになる。

ブルーミルク

カイロ・レンが給仕をする様子が見れるのも、このスケッチの見所だ。

彼はスターウォーズではアイコン的な飲み物、ブルーミルクを配っている。

ブルーミルクはスターウォーズ・エピソード4「新たなる希望」で初登場する。砂漠の星タトゥーイーンでラーズ家の食卓に出てきた飲み物である。若きルーク・スカイウォーカーが飲んでいた。タスケン・レイダーが飼っていたバンサの乳である。銀河ではポピュラーな飲み物。

ちなみにエピソード8「最後のジェダイ」でルークが飲んでいたのは、「ブルーミルク」ではなく、グリーンミルク。惑星オク=トーに生息する雌のタラ=サイレンから採れる栄養価の高い飲み物だそうである。

このスケッチでは、「サルラックのクリームが添えられていない」とハックス風の士官に怒鳴られている。

SW豆情報
サルラックはタトゥーイーンの砂の中にいるモンスターのこと。彼のお父さんハン・ソロがアリの巣地獄みたいなモンスターの口へ落ちそうになった(エピソード6)。落ちると1000年かけて溶かされる地獄に落とされる。

クリームはないし、飲むためのストローも付いていない。

手落ちだらけのカイロ・レン。

そのために怒鳴られっぱなしなので途中でキレて士官にフォースで攻撃してしまう。(あんまり笑えない)

前回のマットでも、今回のランディでも、仕事がうまくできずに周囲からバカにされ、挙句、仕事仲間を殺してしまうというオチで終わる。

まとめ感想

カイロ・レンは幼なくて、育ちの良さからくる世間知らずというキャラクターが強調されている。

彼の失態で笑いを取ろうとしているが、私はどんな時もしかめっ面で無骨な調子のカイロ・レンがブレなくて面白いと思った。