受験生の子供をサポートしているお父さん、お母さんのいわゆる「受験ブログ」をたまに拝見させていただいていたが、みなさんとてもきちんと記録されていると思う。
読んだブログ全部覚えてはいないが、かなり参考にさせていただきました。
なかには、どんな問題集を使ったか、どんな模試を受けたか、どんな本を読んだかなど詳細に掲載されている方もいらして、それもとても参考になりました。
我が家の場合は、たった一言で言えます。
塾のおかげです。
長男は駿台(中学部)、次男はenaです。
答えは簡単ですがこの塾を選び出すまでには相当な苦難のエピソードがあります。
ああでもない、こうでもない、の試行錯誤の末にこの塾に至ったので、必ずしも上記の塾に行ったからといって全ての人が受験に成功するとは限りません。
それは、塾が合格させるのではなくて、受験生が自らを合格させる、からです。
塾はあくまでも受験生の補佐でしかなりません。
だからこそ、自分に合った塾を選び出すことが重要なのです。
しかしもう少し詳しく言うと「自分に合った塾」というのは幻想に過ぎません。
リアルに言うと「その塾が合うように自分が努力する」が正解かも知れません。
長男は駿台の中学部に所属しましたが、最初から難儀でした。
「行きたくない。つまらないから」
それが登校最初の長男の発言でした。
私は激怒、夫は退塾を勧める、息子は末期の太宰治のようなうつろな雰囲気に包まれ、暗澹たるものでした。
それが3年後の受験が終わった進学先の高校一発目のテストで学年4番!
東京都心の進学校で学年4番ですよ!(1学年の人数は300人弱)
「東大へ行けます」って判定でた(笑)
東大へ行けるかどうかはともかく、3年後のこの結果は高校の進学以上に驚いた。
これは親子共々「駿台中学部のおかげ」と口を揃える。
駿台での3年間をここで書くのは大変なことなので、以下私が個人的に印象深かった駿台エピソードを箇条書きします
・英語は辞書の引き方から学ぶ
・先生の英語の発音はネイティブ級
・on、at、などの用法を完璧に教える
・単数、複数も完璧に
・数学は公式を教えない
→原理原則を教えるから、どんな問題が来ても解き方がわかってしまう
・国語は品詞、助詞など完璧に教える
などなど
英語、国語はバカバカしい一見細かい暗記作業を強いられるように思うが、言語の根幹を知ることになると後でわかる。
英語、日本語は考え方や表記が根本的に違うことを知るので、のちのち会話や長文読解に役立つ。
中3時の息子の英語の長文読解のスピードはかなりのものだった。
(第一志望の高校以外は、受験時に英語は時間が余ったと証言している)
一方次男のena。
5年生最初の頃は漢字テストに泣かされる毎日だった。
いつも散々な結果だったので親子共々くじけそうになった。
算数が得意で国語が苦手な次男。
漢字の暗記から作文の書き方まで、スパルタと思える授業の繰り返しだったようで次男も何度もくじけそうになったと思う。
しかし、受検の合格を決めたのはなんと作文だった。
受けた試験の適3(算数)が予想外の難問でうまく処理出来ず惨敗。
作文がとてもうまくかけたらしく高得点だった。
enaでたくさん指導を受けた作文が幸運を呼んだのだった。
ちなみに適2の問題はenaで試験前日に受けた授業の問題がヒントになり、これも高得点につながった。
駿台とenaには感謝しきれない。
しかし先程も述べたように、この塾を選び出すまでに一苦労はあった。
私は受験を考えた数年前、いろいろな塾へまわった。
資料請求したり、実際塾へ足を運んだり・・・
塾選びに失敗しない為にこのプロセスは極めて重要である。
こんなエピソードがある。
資料の内容も素晴らしいし、通いやすい立地条件に恵まれ、ネットや口コミの評判も良く実績もある、とある塾へ足を運んだときのことだ。
私「どうしたら、○○中学に合格出来ますか?」
塾「人一倍勉強しなければなりません。」
この一言と、この人がタバコ臭かったこと、そして塾全体の空調の悪さ、ヤニ臭さで、
私はこの塾はありえないな、と判断した。
「人一倍勉強しなければなりません。」
これは当たり前ですよね。こんなことはわかりきったこと。
駿台、enaはこんなことは絶対言わなかった。
「一緒に頑張りましょう」でした。
駿台もenaも、タバコ臭い人は一人もいなかった。
塾の空調も良かったし変な臭いはしてなかった。気持ちいいくらいだった。
これが決め手です。
入塾してからも、
ただ淡々と、漢字やりましょ、計算早くしましょ、この品詞覚えて来てね、
字、キレイに書いてね。。。
指導が具体的でした。
成績優秀者の名前が貼り出されるので、羨ましくなってこちらも張り切った。
そして最後に、忘れてはならない合格出来たアイテム。
「福田組」
福田雄一監督とそのゆかいな仲間たち。
スタッフさん、ブラボーカンパニー、看板役者のムロツヨシ、佐藤二朗。
あの一見バカバカしいお笑い斬新なアイデアいっぱいのコントエピソードが合格に繋がりました。
受験はさまざまな封印が必要じゃないですか。
ゲーム、youtube、旅行。
舞台や映画を見に行くことも出来ない。
子供が行けないので、私ももちろん行きません。
夏にドラゴンクエストのショーがありましたが、もちろんガマンしました。
※「福田組」以外を完全シャットアウトしたのは受験期の夏休みからだった
土曜日も塾。日曜日も塾(または模試)。
月月火水木金金です。
昼学校、夜塾。
子供は寝るのが12時。
私は深夜1時。
ゲーム無し、youtube無し、旅行無し、舞台無し、映画無し。
外食も無し。
精神が崩壊しそうでした。
そんな時の救世主が、「勇者ヨシヒコ」「スーパーサラリーマン左江内氏」
*出かけられないので、これらをブルーレイやネット配信(Amazonプライム)で観た。観る時間は家族四人で食事の時のみ
救いはあの「バカバカしさ」でした。
そうだ、真面目に生きなくってもいいんだ。
ふざけていいんだ。
そんな風に本気で思わせてくれる福田作品。
それを見ている間はそんな世界にのめり込みました。
のめり込むことでツライ現実を忘れさせてくれました。
笑ってすっきりした所で、ハッと現実に還りました。
ああそうだ、受験しなくてはならない。
うん、そうだ。
現実は真面目に生きなくてはならない。
頑張らなくては。
そんな風に切り替えさせてくれました。
受験したのは、息子たち本人です。
私は受験していない。
私がやったのは、塾への行き帰りの最寄り駅までの車の送り迎え。
弁当作り。
テストの結果見て一喜一憂、叱咤激励。
塾の様子を聞く、見る、塾の保護者会に出る。
そんなところでした。
信頼出来る塾に任せて、あとは息子を信じて。
いちいち母から息子たちへ「この問題集やれ」「この本読め」と言いませんでした。
・・・・てか、聞いてくれませんでした(泣)
今となっては、それで良かったと思います。
いつまでも母の言うことを聞く息子ではなく、自立し、自身で思考し、自力で行きていく人を作ってこその子育てだと思います。
長男は、土壇場になって「母が行かせたい高校」を拒否しました。
私は烈火の如く激怒し、受験真っ最中なのに親子で口をきかないほど関係が冷え込みました。
しかし、今はこの経験は重要だったと思っています。
彼は今、「自分が本当に行きたかった高校」へ通っています。
生き生きとしています。自分の道を歩き始めたように見えます。
私はそんな息子をこれからもそっと応援していきたいと思います。
次男は自分の決めた第一希望の学校に見事合格しました。
そして将来の目標を持っています。
その目標はかなりむずかしいんじゃないか?と母は懐疑的かつ躊躇しています。
でも次男が自分で決めた道であり、その決心は固いです。
そんな次男をこれからも母としてサポートして参りたいと思います。
今年はドラゴンクエストいっぱいやるぞおおお!!!!!!!