Lime's Blog

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呪いの廃病院 レビュー

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夏が終わってしまった。

夏の終わりの頃から、ホラーゲームにハマった。

写真のおどろおどろしい部屋が廃病院の一室。女の子が一人いる。

女の子は終始後ろを向いていて顔を見せてくれない。

記憶が曖昧で、「詩穂」という名前しかわからない。

この子はなんなのか?

この廃病院はなんなのか?

ものすごく怖〜い雰囲気の病院を歩き回ってその謎をひとつひとつ解き明かして行く。

 

夫や息子たちはホラーダメなので、DSにイヤーフォンして音が聞こえないようにしてみんなが寝静まった頃にやった。当然真夜中で、部屋は真っ暗。

そんな中プレイしたものだから、画面はよく見えるし、怖いサウンドが耳いっぱいいやアタマの中いっぱいに広がって完全にこの廃病院にいるような感じだった。

 

あまりにも怖過ぎて、体が震えだしたこともあった。

ただでさえ怖いのに、病院を歩き回っているとゾンビ化した怖い看護婦さんが追っかけて来る。右手にナイフを持って・・・!

 

熱帯夜の汗とは違う汗が出た。

 

それでも

この怖い看護婦さんはなんなのか?

この廃病院はなんなのか?

 

が気になって、最後までやらずにはいられなかった。

ラストは、集めた魂(プレイしながら部屋を浮遊する魂を収集しなくちゃならない)の色の占有率で違ってしまう。いわゆるマルチエンディングシステム。

 

何個かエンディングを観るにつれて、だんだんと怖いというイメージよりも

 

せつない

 

気持ちになってきてしまった。

女の子のこと、怖い看護婦のこと、いろいろわかってきてなんともせつなくなる。

それとおどろおどろしい廃病院と、窓の外のけっして晴れない雨嵐と雷がさらに郷愁をさそう。

なんとしてもこの女の子の魂を救ってやりたいという気持ちにさせる。

 

 

このD3パブリッシャーとインテンスのコンビで制作している「密室からの脱出」という謎解きアドベンチャーゲームシリーズは、作品ごとにいろいろな志向でたのしませてくれる意欲的なゲームソフトである。

 

いつも楽しんではいるが今回の「呪いの廃病院」はこれまでにない傑作だと賞賛したい。

当作品のなかでもオマージュした物と思われる「サイ●ントヒル」「サイ●ン」や

「〜零〜」などなどはやってみたいのであるが、筆者がビビリなのでアタック出来ない(涙)

この廃病院くらいの怖さでやっとアタック出来る。ありがたい。

 

520円という廉価もありがたい。

 

そして、脱出アドベンチャーの謎解きの世界にストーリー性をもたらしたものであるところが素晴らしい。

フィクションであることは重々知りつつも、ゲーム終了後はすっかり廃病院の世界観にどっぷり浸かってしまった。

 

 

続編の「呪いの廃校舎」も実はすでに終了済みである。

廃病院との関わりなどももっと検証して、より「呪いの〜」シリーズの世界にのめり込みたい。