ラストジェダイをロマンチックに拡大解釈してみようという試みです
カイロ・レンとレイちゃんのフォースボンド
瀧くん!
三葉!
カイロ・レンとレイちゃんのフォースでお話し合いするシーン。
これはアレですよね。日本人なら、もうおわかりですね。
「君の名は。」の瀧クンと三葉ちゃんが3年の時と時空を超えて、岐阜の隕石落下地点で出逢うとき、
左に瀧クン、右に三葉。
それぞれ片方だけが交互に映し出され、やがてそれぞれが手を取り合うシーン。 それを彷彿とさせますよね。
カイロ・レンとレイちゃんはお互いが別の場所にいるのに、2人はフォースで交信出来るんですよね。
それぞれが存在している場所は全然別のところなんですが、カイロ・レンが話す時はスクリーンの左側にアップが映し出され、レイちゃんが話す時はスクリーンの右側にアップが映し出され、まるでスマートフォンのLINEの吹き出しみたいな構図でしたね。
「映画ならではの手法で面白い」と宇多丸さんも評していました。
お互いの顔を交互に映し出して会話の場面を演出するというのは昔からあると思いますが、今見るとまるでチャットのようですね。
しかし実は片方のアップが映し出されるとき、画面に映ってない方が実はそばにいたんだとか!
例えば、レイちゃんがルーク師匠の隠遁生活してる島でカイロ・レンとフォースでお話ししてるとき、画面に映ってないけど、カメラの外にアダム・ドライバーが立ってたとか!
スターウォーズは金をかけられるからそういうことが可能なんだそうだけど、監督のこのシーンにかける意気込みがすごい!
あのシーンは、本当にデイジー・リドリーちゃんがアダム・ドライバーに向かって話してたのですね。
それだけ、この2人の絡みのシーンに熱量を注ぎ込みたいのですね!
つまり恋愛感をガッッッッッッッッツリ醸し出したい訳ですね!
2人のシーンはラブ・シーンですね!(そこまでいってない)
ライアン・ジョンソン監督は、いいぞ!
カイロ・レンとレイちゃんのフォースで交信することを「フォース・ボンド」というらしいですが、ボンド(bond)は結束するという原義ですから、まさに「君の名は。」のおばあちゃんが言ってた「結ぶ」という言葉を思い起こさせます。
男の子が左、女の子が右。
交互に映し出され、
それがだんだん早く切り替わって、ついには2人が同じ空間で見つめ合う、
背景は壮大な大自然、、もしくは宇宙、、、
そんな不思議な光景と美しい音楽が重なって、「君の名は。」では私はたまらなくなって号泣してしまいました。
スターウォーズでは、
確かフォースボンドですっかり打ち解けたレイちゃんが、「あたし、ベン(カイロ・レンのこと)のこと迎えにいく!(裸も見せてくれたし)」
とか言い出して、ルーク師匠に止められたけどそれを振り切って単独でカイロ・レンのいる戦艦に乗り込んでいくんじゃなかったかしら。また裸が見たい!って。(違ったらごめんねい)
カイロ・レンとレイちゃん
レイちゃんがカイロ・レンのとこへいくのは、エピソード6「Return of the Jedi」にて、まだ若いルークが父ダース・ヴェイダーのもとへ投降していく場面とオーバーラップする。
一人、棺桶みたいな装置に乗って、ファースト・オーダーの戦艦に投降していくレイちゃん。
戦艦に収容されて、装置を開けられた時に敵側で出迎えて来たのはなんとカイロ・レン!!
あんた、指揮官なんだからわざわざいかなくてもいいのに、
行っちゃう!
そんなこと、部下にやらせればいいのに、
あえて、出迎えちゃう!!
出迎えた時のカイロ・レンは、レイを一瞥して無表情ですが、内心
「やったぜ、コノヤロー!」
と腰元でちっちゃくガッツポーズしてたと思いますぜい。
そんで、レイちゃんをスノークのところへ連れて行く時に、エレベーターで2人きりになるのですが、、、
このシーンも、前述のエピソード6「Return of the Jedi」にて、若いルークを父ダース・ヴェイダーが単独で迎えに来て、そのまま皇帝(ダース・シデイアス)のもとへ連れて行く場面を想起させる(のだが、)
やっと2人きりですぜ!!
若い男女が!!!
ついについに2人きり!
お互い見つめ合って・・・
Ben, I love you.
I know.
(そんな台詞はありません。カイロ・レンのお父さんとお母さんの台詞!ここ、チャンス!チャンス!)
もういっそ、
カイロ・レン、キスしちゃいなよ!!!
と心の中で大絶叫してました。
スノーク先輩の玉座前
スノーク先輩の前にレイちゃん、後ろに跪くカイロ・レン。
結婚式ですよねこれ!!
もう何番煎じツッコミですよねこれ。みんな言ってますよね。世界中で女子が言ってますよねこれ。
スノーク先輩の神父感、ハンパ無いっすよね!
スノーク先輩「汝どもが、交信出来たのも余がそなたらのフォースを繋いだからぞよ、ふぉっふぉっふぉ・・・au by kddi」
やっぱ、神父じゃねーかよ! いや、仲人か!?
スノーク先輩「レイはいかなる時も夫カイロ・レンを愛し、ダークサイドへ入ることを誓うか」
誓いません(怒)
てな訳で、スノークがレイをいじめ始めるんですね〜、
たまらずカイロ・レンがスノーク殺すんですね〜。
(トム・ブラウンの布川の喋り方みたいですね)
ここも前述のエピソード6「Return of the Jedi」にて、ダークサイド側につかないルークを皇帝がいたぶるシーンがあるんですね。ここでたまらなくなった父ダース・ヴェイダーが息子を助けるために皇帝を殺す、名場面。
カイロ・レンとレイのシーンは旧作のオマージュ。
オマージュだけど男女だからロマンチックなのね。
そしてこのあとのカイロ・レン、カッコ良過ぎた!!
スノークを殺されて、彼の護衛兵(真っ赤なやつ)がレイちゃんを殺そうと襲いかかって来る刹那、
カイロ・レンがくるっと振り向いてレイちゃんと背中合わせになり、赤いライトセーバーで赤い護衛兵たちに斬り掛かっていく場面。スローモーションだったと思う。
レイの青いライトセーバーが左に光り、カイロ・レンの赤いライトセーバーが右に光って、2人を中心に線対称な形で周りの赤い護衛兵に斬り掛かるところ、シビレました。まるでそれは・・・・
初めての共同作業です!!
結婚式、始まってた!!
カイロ・レンが赤いやつに羽交い締めにされて絶体絶命のときに、レイちゃんがカイロ・レンに向かってライトセーバーを投げる。
ライトセーバーのボタンが押されて、羽交い締めにしていた赤いやつが倒れる。
見事な2人の共同作業です!!!
(2回目)
一緒になろう(プロポーズ)
えっっ!(照れてる)
一緒になって、銀河を支配しよう
え?(怒)
ここで、私はドップリ浸った恋愛脳がさ〜〜〜っと冷えていくような気分になりました。
このくだり、「一緒になって、銀河を支配しよう」は本当の映画の台詞です。
この台詞は忘れもしない、エピソード3「Revenge of the Sith」でほぼ同じことを彼の祖父アナキン・スカイウォーカーが、彼の嫁パドメに言うシーンにそっくりなんですよね。
ここでもレイはカイロ・レンの誘いに「No」を唱えますが、パドメも「No」なんですよね。
ここからアナキンとパドメの信頼関係が崩れていって・・・あとは有名な悲劇が待っている訳です。
アナキンはこの後、パドメを結局フォースで殺してしまうことになります。
しかし、レイは殺されず、むしろカイロ・レンと対等にフォースで闘います。
アナキンのライトセーバーを挟んで2人がフォースで対決するシーンを見て、時代が変わったと思いました。
アナキンとパドメの悲劇は、本当に悲しいものでした。 アナキンが大好きだった私は、彼が幸せになれない結末を迎えたことを本当に残念に感じました。
あのアナキンの孫であるカイロ・レンは、こんな悲劇になってはいけない、と祈るような気持ちでその後を見守っていました。
最後の最後まで、カイロ・レンとレイちゃんは見つめ合っていました。
前作エピソード7『フォースの覚醒』で最後2人は死闘を演じていましたから・・・それからかなり親密度アップです。
お互いを殺そうとしてたのに、今作のラストではロミオとジュリエットのような切ない別れ・・・。
どうしたスターウォーズ。
世界中の女子を萌え殺す気です。
前作エピソード7『フォースの覚醒』で、スカベンジャー(廃品回収)の生活をしていた時に、必死になって鉄くずを磨いているそばで老いた女性が同じように磨いているのを見たレイが何とも言えない表情をしていたのが印象的だった。
「私もこのまま、ああやってただ孤独に老いていくのかしら・・・」 そんな風にみえました。
まさか、黒い怪人に拉致されて壁ドンで迫られ、ライトセーバー戦でどさくさまぎれに口説かれるとは夢にも思わなかったでしょう。
スカベンジャーから、カイロ・レンの嫁へ!!
乙女の夢がふくらみます。
ありがとう!スターウォーズ!
ありがとう!ライアン・ジョンソン監督!
何てステキな、ロマンチック、ファンタジー!
夢と現実の狭間で
今後、2人はどうなっていくのか?
それはエピソード9を待たなければいけません。
JJ.エイブラハム監督!おねがいします! あなた、「君の名は。」のハリウッド実写版のプロデューサーじゃないですか!!
乙女に夢の実現をお願いします!
今度、カイロ・レンとレイちゃんがお手手とお手手を合わせて「幸せ〜」なシーンがあったら、
カイロ・レンのお手手に黒マジックで
「すきだ」
って書いておくよう、お願い申し上げます。
って、英語だからI love You ね。
「君の名は。」ごっごおつきあい最後までありがとうございました。
BGMはRADWIMPSのスパークル (movie ver.)がお勧めです
▼次回は「最後のジェダイ」について、ライトセイバーのことやギリシャ神話など少し真面目な考察もあります(大部分はカイロ・レンへのツッコミです)