Lime's Blog

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長男の中学受験を振り返る:初めて都立中学の文化祭へ行った日

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2013年9月某日

 

長男の第一志望である都立中学への最初の訪問は「文化祭」だった。

台風が上陸する日であったが、この日しかチャンスが無かったので全力で出かけた。

結果的に行って良かったと思う。午後は晴れて来たし。

 

毎年この中学校は東京中から1000人以上が受験しに来るから、文化祭で下見に来る人も毎年かなりいるのではないだろうかと予想していたが、実際かなりの人が来ていた。もしかするとこの悪天候で、人出がやや減って良かったかもしれない。

 

入り口で【小学生】と書かれた受付へ案内される。なんと小学生だけ別個で受付!

 

長男は6年生だが、他には4年生や5年生もいた。

かなり大勢の小学生が来ていたので別個に受付するのもうなずけた。

 

そしてまずは管弦楽部のコンサートへ!

 

そもそも、ヴァイオリンをやっている長男を母親の私がここの管弦楽部に入れたくて受験を考え始めたのだ。

いよいよその部活動をこの眼で見ることが出来ると思うと本当にワクワクした。

 

そしてやはり素晴らしい演奏でした!

 

部員総勢100名ほどの大オーケストラ!

 

前列にはヴァイオリンからビオラ、チェロ、コントラバスと弦楽器奏者が一通り揃い、中列にはトランペット、トロンボーン、ホルンなどの管楽器奏者が並び、後列にはパーカッションが何人かいました。

 

公立なのにこの楽器の揃えはなんということだろう!

ヴァイオリンだけで30人以上はいたと思う。圧巻だ。

 

ここは公立中高一貫校なので、中学生だけでなく高校生も一緒に部活動をする。

部活をリードするのは高校生だ。

オーケストラのコンサートマスター(おそらく部長)の高校2年の女子生徒が演奏を見に来た観客に対し立派なスピーチをしていた。演奏の質の高さ、部員たちのまとまり、意識の高さに圧倒されまた感動を禁じ得なかった。

また、全員が非常に演奏が上手だった。

弦楽器は小さい頃から訓練しないと弾けない、というのが一般論だがこの学校の生徒はこの部活に入った中学一年生から始めた人も少なくないらしいのだが難なく演奏していた。驚きである。

 

長男も「すごい」の一言。

 

それから教室の展示、イベントへ移った。

まず一番観たかった「コンピューター研究部」に入った。

ここの部長こそ、私たちにこの学校を紹介していただき、案内状をくれた人だ。

ここではAndroidアプリの作成を体験出来る。

実際にパソコンを使ってプログラムの書き換えを行い、その仕上がりをその場でプレビューしてみるという企画。

総合的な指導は、私たちを招待してくれた部長さんがしていた。

すごく面白かった。

 

画面横スクロールで、キャラクターがジャンプなどをしてブロックを避けながら走行するゲーム。

このプログラムの「変数」を変えることによって、キャラのジャンプが高くなったり低くなったりする。そういうのを実際にやってみた。

やってるうちに、「これマリオだよな・・・」とか思ったけど口にはしなかった(笑)

 

とにかくパソコンの数がこれまたハンパなく多くて、一度に30人以上が体験した。

チュートリアル(やり方の説明)担当の部長は前の黒板に画像投影したプログラムを指しながらマイクで説明していた。

予備校や専門学校みたいな、そんな本格的な雰囲気だった。

とにかく楽しかった。

 

部長にお礼を言ったあとは、「生物部」へ移動した。

次男が、ここで行われている「スライム作り」にどうしても参加したいという意向をくんだからだ。

生物部には、入ると早速訳の分らない物体(エイリアンみたい)が、細い透明なガラスの筒の中にホルマリン付けにされていて、何体も置いてあった。

 

スライムは、なんか聞いたことも無いわけのわからない液体と、色付きの液体(かき氷のときにかけるシロップを連想した)をビニールの中でまぜあわせ、あとはそれを手でひたすらもむという作業だった。

「OB」という札を下げたお兄さん(おそらくここの卒業生で現大学生)が手伝ってくれるので小学生でも出来る。

 

長男は青のスライム次男は緑のスライムを作った。

手の平大のマシュマロみたいなスライムを見て「ドラクエのスライムみたい」といって喜んでいた。

液体と液体を混ぜ合わせて作るのだから「生物」というよりは「化学」じゃないか?

と疑問に思ったが、ちゃんと生物部の案内に「何故生物部がスライムを作るのか我々にも分りません!(笑)」と書いてあって笑った。

 

たくさん訪れる小学生向きに遥か昔の先輩が考えだしたものなのかなあと想像した。

まさにあのドラクエのスライムを思わせるから、そこからスライム=モンスター=生き物→生物部などという論理図式があったのかもしれない。

 

生物部の暗室では、白衣を着たメガネのお兄さん(高校生)がウミホタルを見せてくれた。

暗室に入ると、小さなビーカーの中にウミホタルがいて、お兄さんが電極を入れ電流を流すと、ビーカーの中のウミホタルが青く光り始めた。暗い中に青い光。

美しく幻想的な光景でした。

 

なぜそうなるのか?質問したところ、ウミホタルがたゆたっている水は海水を模した食塩水で、電流を流すと電気分解されて・・・云々。

勉強すれば分りますよ!と言われた(笑)

勉強しなくちゃ!

これまた楽しい生物部でした。

 

そのあとはプラネタリウムを見に地学部へ。

でっかい傘のようなドームに星々が映し出され、ちょっと松坂桃李さん似のイケメン高校生がいろいろ説明してくれました。

「西の空に太陽が沈んで、、、」実際に太陽が沈んで行く満点の夜空になり、北斗七星、北極星カシオペアなどの位置の見つけ方の説明をしてくれた。

 

織り姫星、彦星(アルタイル)、そして白鳥座デネブの夏の大三角の登場。

デネブは知ってる…「胸の顔は飾りだ!」って言うイマジンだよね!

(←仮面ライダー電王に出て来るキャラクターに『デネブ』っていうのがいる)

ここではそのキャラの話じゃなくて、星のことだけどね。

 

そして有名なシリウスプロキオンベテルギウス冬の大三角の登場。

 

ペルセウス座アンドロメダ座にまつわる、ギリシャ神話もステキなお話でした。

 

それぞれを星を指差しながらわかりやすく教えてくれて、ひと時銀河のロマンに酔いしれました。

そして東の空にまた太陽が上がってこのプラネタリウムは終わりました。

ナビゲーター役のイケメン高校生に拍手!

 

ドームから出て来たら、別のお姉さんが寄ってらっしゃい見てらっしゃいで、何が始まるのかと思ったら、大きなテーブルの上に「富士山の模型」が。

 

「はい、この紙くずをこの富士山の山頂の穴に入れます。紙くずは火山灰を模してます。はい、入れましたよ。それで、この西側にある扇風機は『偏西風』を模しています。いま扇風機が回っていますね。偏西風ですよ。ではハイ、これから富士山を爆発させます。」

 

横で一生懸命、アシスタントの男子高校生が空気を送っている。

ドカン!紙くずが吹っ飛びました。

「このように。。。」

女子高校生のお姉さんが言うには、この大きなテーブルは関東地方を模していて、偏西風により富士山から出た火山灰は遠くの東の方までとんで行くとのこと。

近場は大きな火山灰が飛んでましたが遠い東の方、つまり東京の方にも小さな火山灰は飛んで来るという実験結果が伺えました。

ということで、富士山の爆発は気をつけましょう、ハイ。

とっても興味深い実験でした。

 

地学室には、溶岩の見本がたくさん陳列していて顕微鏡からすぐ覗けるようになってました。地震計も置いてあり、常に計測していました。

黒板に映し出された映像には気象庁の衛生画像が。

惑星の写真やフーコーの振り子もありました。

どれも興味を惹かれました。

 

疲れたので、カフェで休息しました。

その名も「おいでよ○○の森」(○○は担任の先生の名だそうです)

入り口も内装も任天堂のゲームを連想させる装飾。

食券を買って、フルーツポンチみたいな手作りのものをいただきます。

食券売り場のお兄さんが、長男の指に付けてる指輪に反応してくれました。

 

お兄さん「あ、仮面ライダーの指輪!!!なんだっけ?」

長男「ウィザードだよ」

お兄さん「あっ!そうそう!」

お兄さん、ノリがいいです(笑)

 

テーブルにつくと、ハニワのランプが。

ゲームに登場するハニワが手作りされていてテーブルのランプの役割をしてました。

壁には「とたけけ」の肖像画(手書きオリジナル)が。

とびだせどうぶつの森ファンにはたまらない演出でした。

大変ゆったりくつろげるカフェでした。

"現実にもこういうのあると良いな!と思いました。

 

最後は、塾のお友達も行ったオススメの「お化け屋敷」

めちゃめちゃ怖かったです。

薄暗い部屋で、髪の長い顔の良く見えないサダコみたいな女子高校生がゆっくり立ち上がって、ゆっくりこっちへ歩いて来たんですよ~~。

ちょ~~こえEEEEEE!!!!!

ビビりました。

 

部屋に落ちている写真を拾って、それをお化け屋敷出てから壁に貼るんですが、とにかく怖かった!

お化け役の人かなり演技力高かった。ホントに化けて出て来たかと。

 

それにしても呼び込みの方達…一休さんガチャピン、あとなんかいろいろコスプレした面白い人たちが何度も呼び込みしてくれたんですが、時間切れで彼らのイベントに行けませんでした。「本当に申し訳ない」と言いたいくらい彼らの呼び込みは熱がこもっていました。

呼び込みの人たちの多くは、演劇の案内だったんですが、先に行ったコンピューター部や生物部や地学部が予想を遥かに超えて面白かったので、演劇の方まで足が運べませんでした。行きたかったなあ。

 

そうそう、最後に。

中学1年生の人たちにやっと会えました。

今年の2月に受験したばかりの人たちですよ!

「進学指導」やってました。飛びつきました!!!

「どうやって受験勉強したらいいか」じっくりご教授いただきました。

素晴らしいご回答を頂き、我々も受験勉強を新たな気持ちで頑張れそうです。

 

思った以上に素晴らしい学校でした。

 

長男は「俺に合ってる学校だ。ぜひぜひ行きたい。」と言ってました。

受検の日は1000人以上受けて、受かるのはたったの120人だけ。

およそ10倍近くの倍率なんです。

かなり高い高い目標ですが・・・とにかく毎日の勉強がんばるしかないですな。

 

 

長男の中学受験を振り返るその2